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警告メール緊急度:高

スパムメールの大量送信警告への対応

「スパムメールの大量送信を検知した」という警告は、自社サイトが迷惑メールの発信元になっている可能性を示します。まず自社から送られているのかを確かめ、原因を絞り込んで送信を止めるまでの進め方と、業務メールへの波及を確認できます。

公開日 2026.07.09読了目安 5分著者 DD Defense Desk

まずやってはいけないこと

警告メールを見て、問い合わせフォームやメールアカウントをすぐに削除・作り直すのは避けてください。原因の切り分けができなくなり、後から同じ被害が再発したときの手がかりも残りません。自動返信の一時停止など送信を止める対応は、原因を確認しながら並行して進めてください。

「なりすましだろう」と警告を確認せずに放置することも避けてください。放置している間もスパムは送信され続け、ブラックリスト登録のリスクが高まります。

確かめる方法はあります。自社のサーバーから送られている場合、その送信が記録の対象になっていて、保存期間の内であれば、記録に残っている可能性があります。サーバー会社の管理画面でメールの送信数を見て、普段と違う量が出ていれば自社が発信元です。記録に何も残っていないことは、外部からの送信だと決める材料にはなりません。メールの記録が何を対象にしているか、どこまで遡れるか、反映までにどれくらいかかるかは、サーバー会社と契約によって違います。記録の対象と保存期間を確認したうえで、それでも自社からの送信が見当たらない場合に、差出人だけを偽った別の場所からの送信という可能性が残ります。

記録は保存期間を過ぎると消えます。エックスサーバーの公式マニュアル(2026年8月時点)では、アクセスログについて過去30日分まで日別に生成すると案内されています。同じ期間がメールの送信記録にも当てはまるとは書かれていません。保存期間はサーバー会社の案内で確かめてください。いつから送られていたのかを確かめるなら、記録が残っているうちに控えます。

なぜ自社サイトからスパムが送信されるのか

原因は3つに分かれます。攻撃ボットがフォームの自動返信を悪用しているか、メールアカウント自体が乗っ取られているか、サイトに侵入されて設置されたプログラムから直接送られているかで、確認する場所と止め方が変わります。並びは多い順ではありません。確かめやすい順です。フォームの設定とメールアカウントは自社の管理画面で確かめられますが、侵入されたかどうかは、サーバー内のファイルや記録を調べる必要があります。

フォームの悪用とアカウントの乗っ取りは、どちらもサイトへの侵入を伴いません。設定の変更やパスワードの入れ替えで止まります。侵入がある場合は作業の範囲が変わるため、先に侵入を伴わない2つから確かめます。

どちらかを絞る手がかりは、送信されたメールの中身です。送られているのが自社の自動返信の文面で、宛先だけが見知らぬアドレスなら、フォームの悪用を疑います。自社が書いた覚えのない文面が自社の署名つきで出ているなら、アカウント側を疑います。

ただし、これで確定はしません。3つ目の、侵入されて設置されたプログラムから直接送られている場合は、フォームを止めてもアカウントを変えても止まりません。侵入を伴わない2つを確かめて心当たりがないときは、侵入を疑って改ざん検知・不正ファイル検出への対応へ進んでください。

原因確認するポイント止め方
問い合わせフォームの自動返信の悪用フォーム送信数の急増。「お問い合わせありがとうございます」の自動返信が見知らぬアドレスに大量送信されている自動返信の一時停止とボット対策の導入
メールアカウントの不正ログインinfo@ などの送信履歴に覚えのないメールが残っている該当アカウントのパスワード変更
侵入されて置かれたプログラムからの直接送信フォームを止めてパスワードを変えても送信が続く。サーバー内に覚えのないファイルがある改ざんの調査と復旧(フォームやパスワードの操作では止まらない)

侵入を伴わない2つを止める手順

  1. 自動返信を一時停止する:フォーム経由の送信であれば、問い合わせプラグインの設定で送信者への自動返信を止めるだけでスパム送信は停止します。
  2. ボット対策を導入する:reCAPTCHA(ボットによる自動入力を判定する仕組み)などを入れて、自動での送信を減らします。すり抜ける形もあるため、導入後も送信数の推移を見ます。
  3. メールのパスワードを変更する:送信元がフォームではなくメールアカウントの場合は、サーバー管理画面から該当アカウントのパスワードを変更します。

自動返信の停止・ボット対策・パスワード変更に加えて、初動チェックリストでブラックリスト登録の有無まで確認すると、抜け漏れを減らせます。

止まったかどうかは、対応の直後の画面ではなく、時間をおいて送信数の推移で確かめてください。記録に反映されるまでの時間差は事業者によって違います。直後の確認だけでは、止まったように見えることがあります。

自動返信の停止・ボット対策・パスワード変更を行っても送信が続くなら、3つ目の原因を疑います。同じ手順を繰り返すのではなく、侵入されたかどうかを調べる作業へ切り替えてください。

放置すると業務メールが届かなくなる

スパムの発信元となったドメインやIPアドレスは、迷惑メールの発信元リスト(ブラックリスト)に登録されることがあります。登録されると、スパムとは無関係の業務メールまで相手の迷惑メールフォルダに振り分けられ、解除には時間がかかります。送信停止と並行して、登録の有無の確認と解除申請が必要です。

現れ方は一つではありません。相手の迷惑メールフォルダに入る場合もあれば、受信側に拒否されてエラーが返る場合もあります。エラーが返らずに迷惑メール扱いされたときは、自社の画面では送信できたように見えます。届いていないと分かるのが、相手から「メールが来ていない」と言われたときになるのはこの場合です。見積書や請求書がこの状態にあると、期日に間に合わない事態になりかねません。

共有サーバーの場合、影響は自社だけにとどまらないこともあります。同じサーバーを使う他の契約者と送信元が共通していれば、その範囲までまとめて評価が下がります。サーバー会社が利用制限を急ぐのは、この波及を止めるためでもあります。

評価を戻す手順も一つではありません。解除の申請を受け付けている一覧もあれば、一定期間スパムの送信が止まることで自然に戻る形もあります。どちらにしても、送信が続いている間は戻りません。止める作業のほうが先です。

相談を急ぐべき状態

メール送信機能がすでに制限されている、業務メールが相手に届いていない、3つの原因のどれにも心当たりがなく切り分けられない。このいずれかに当てはまる場合は、緊急対応で原因特定から解除申請まで進めます。

フォーム悪用を構造的に防ぐ

原因がフォームの悪用だった場合、同じ仕組みを使い続ければ同じことが起こります。フォームを外部サービス連携(サーバー内でメール送信プログラムを動かさない構成)に移せば、その経路は自社のサーバーから切り離せます。アカウントの乗っ取りや、侵入されて置かれたプログラムからの送信は別の対処が要るため、これで全部がなくなるわけではありません。

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